個人情報保護法の案内(プライバシーポリシー)
- 個人情報・プライバシー保護
弁護士: 谷 貴洋
第1 はじめに
近年の個人情報やプライバシーに関する関心の高まりに伴って、企業においてはこれまで以上に、個人情報保護法や関連法令を遵守する体制を整備することが求められています。本コラムでは、ウェブサイト上等で公表するプライバシーポリシーについて解説します。
第2 プライバシーポリシーの重要性
法令上のプライバシーポリシーの定義はありませんが、一般に、「個人情報の利用方法や管理体制等を明示する指針」をいいます。個人情報保護法や関連法令では、一定事項の公表を義務付けるなど、様々なルールを定めており、そのような法令で定められているルールをプライバシーポリシーに明記しウェブサイト等で公開することで、法令を遵守するとともに、自社サービスの利用者に対して企業としての透明さを示すことができます。
第3 自社に応じたプライバシーポリシー策定の必要性
インターネットなどで公開されているプライバシーポリシーのいわゆる雛形は、自社のプライバシーポリシー策定にあたり一定参考になると思いますが、そのまま安易に流用することは危険です。例えば、プライバシーポリシーには個人情報の利用目的を記載しますが、その利用目的は企業によって異なるのが当然であり、また、個人情報保護法上、一定のセンシティブな個人情報を取得したり、取得した個人情報を第三者に提供するにあたっては、同意を得ることが義務付けられています。しかしながら、企業によって、どのような個人情報を取得するのか、あるいは、第三者への提供が想定されているのか等、実情に応じて取り扱いは異なります。そのため、プライバシーポリシーは自社の実情に応じて適切に策定する必要となります。
第4 終わりに
今回は、個人情報保護法について、プライバシーポリシーに関する一般的な解説を行いました。